愛媛県は28日、松山市北条地区出身の人形浄瑠璃文楽太夫で人間国宝、豊竹嶋大夫さん(83)に、愛顔(えがお)のえひめ文化・スポーツ賞「文化特別功労賞」を贈呈した。
 嶋大夫さんは、1948年に大阪の故・十代豊竹若大夫さんに弟子入り。68年に八代豊竹嶋大夫を襲名し、2015年10月、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。16年2月の公演を最後に引退することを発表している。
 特別功労賞は、ある分野で長年活躍し、その功績が特に顕著である場合に贈られる。文化分野では、嶋大夫さんが初の受賞者となった。
 県庁で表彰式があり、中村時広知事が記念盾を手渡した。嶋大夫さんは「愛媛県の第1号ということで、この上なく幸せで、ありがたい」と喜びを語った。